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事例|実証実験

ウエアラブルカメラ利活用 農業施設監視ソリューションに関する検証【アンデックス株式会社】

2024.03.19
  • アンデックス株式会社
  • BOSAI-TECH事業創出プログラム
仙台BOSAI-TECH事業創出プログラム Future Awards 2023において、
アンデックス株式会社が、衛星インターネットとウエアラブルカメラを利用して、一般職員が臨場する場合でも現地の状況を容易に共有できることを目指し、検証を行いました。
1.背景と課題
(課題)
・仙台市では防災重点ため池に監視システムを導入しているが以下の課題がある。
・防災重点ため池以外、直接の確認が必要
・ため池の維持管理は、管理者の高齢化や担い不足により、状況の早期発見が困難である。
・災害現場では通信の確保及び電源の確保が問題になる。

(解決方針)
・発災時に通信を確保するために、地域BWA・衛星インターネットを利用したインターネット通信の接続を確保し、加えて、現地でのより広いエリアにおけるローカル通信を確保する。
・一般職員が臨場しても、対策本部から遠隔で指示することで、現地の状況を容易に共有できるようにする。
2.実証実験の実施内容
① 通信技術の実証(実証1)
・災害時の通信の混乱を回避するためのソリューションを実証する。
・災害現場と災害対策本部等のリモート施設が、リアルコミュニケーションを実現できることを実証する。
・リモートコミュニケーションシステムとして、専用サービスと汎用サービス(ZOOM等)の利用の可能性を実証する。
・各種通信の速度測定を実施する。
・仙台市本部で参加した方々にアンケートを実施する。

② ウエアラブルカメラの検証(実証2)
・ウエアラブルカメラの通信の双方向性を実証する。
・ウエアラブルカメラ、センサー等で取得したデータが、AI学習のデータのベースになるかを検証する。
・仙台市本部で参加した方々にアンケートを実施する。
・ラップアップミーティングを開催して、意見交換を実施する。
3.実証実験結果
・様々な環境に応じて、適切な通信手法を選ぶことによって、解決可能な通信があることが分かった。
・安定した通信の実現には周囲の環境の影響が大きい。
・通信手段の切り替えや、衛星インターネット、sXGP、地域BWAなどの通信システムの有効性を確認した。
・通信距離が届かない場合には、長距離無線LANリピータが有効であった。
・現地における電源確保が課題であるが、ハイブリッドカー及びモバイルバッテリーの活用が有効 である。
・ウエアラブルカメラの双方向通信の有効性が確認できた。
・先進地市の事例を通じて、概要と機能の説明と議論を行った。
・河川の監視システムやAIによる水位予測の精度や、その予測データを活用した避難訓練などの応用例について議論した。
4.今後の展開
・災害に有効な最先端ネットワークを検討する。
・市民・自治体・企業への通信リテラシー向上の活動をする。
・避難訓練、避難所、防災イベント、点検作業等への活用を提案する。
・ウエアラブルカメラの活用及び利便性を高める検討をしていく。
・AI画像解析による災害予知ができるかを検討していく。
・仙台市、アンデックス、TOKAIケーブルネットワーク、松久産業が連携し、各種通信の選択及び画像解析の可能性を踏まえた社会実装・事業化に向けた取り組みを推進していく。

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