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仙台BOSAI-TECHで取り上げられた防災課題をまとめてご紹介【2025年度版】

2026.03.25
仙台BOSAI-TECHの各種プログラムでは、現場の防災課題を意識的にフォーカスして、取り組みをすすめています。
ここでは、2025年度のプログラム内で、どのような防災課題が取り上げられたか、課題の視点からまとめてご紹介します。
関心のある課題に対して、どのような自治体がどんな視点で課題感をもっているか、企業がどのような解決策を提案し、取り組んでいるかなど、ご参考にしていただければ幸いです。
※2025年度は、気候変動対策・脱炭素に資するものを含む防災・減災における課題を対象としています。
≪目次≫

自治体からの提供課題

指定避難所(学校施設等)における停電時のマンホールトイレ暖房【仙台市】

課題
災害時に断水した場合、避難所トイレとしてマンホールトイレや組立式仮設トイレを屋外に設置するが、特に冬季、停電時は、厳しい寒さからトイレ使用をためらう人が出てくることが想定される。災害時の停電状態でも、利用者向けに安全かつ電気を必要としない(もしくは乾電池レベルのわずかな電力で対応できる)、暖をとれる仕組みを提供したい。
参照リンク:募集テーマ概要資料

同報系情報提供システムに関する通信方式(仙台市)

課題
仙台市では、災害時の住民への重要な情報提供手段として、防災行政無線による同報系情報提供システムを活用しているが、危機の経年劣化により更新が必要となっている。現在の仕組みでは、更新や整備にかかる費用が高額なため、更新にあたり、よりコストを軽減できる新たな技術・サービスを検討したい。
仙台BOSAI-TECHでの取り組み状況
株式会社NTTデータ東北より、「独立蓄積型データ放送(IPDC)による防災情報配信」の提案を受け、実証を実施。
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小中学校における実践的な防災教育の取り組み【仙台市】

課題
仙台市教育局では、自助の力・共助の力を児童生徒に育むため、小中学校における「防災教育」に取り組んでいるが、防災訓練や事例を振り返りなどの現状の教育では、災害への危機感・切迫感を抱きにくく、実現したい内容・水準に至らないと課題視している。そのため、繁忙な教員が短時間で準備・対応可能な、実践的でわかりやすく適切な防災教育を学校現場で実現したい。
仙台BOSAI-TECHでの取り組み状況
株式会社宮城テレビ放送より、「映像を活用した防災教育コンテンツに関する教育現場での活用検証の提案」を受け、実証を実施。
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航空写真を用いた太陽光発電施設の状況把握と災害発生リスクの抽出【仙台市】

課題
市内の太陽光発電施設は現在、航空写真による目視確認に頼っており、増減や設置型の把握が非効率である。また、エリア・築年数ごとの分布や、災害リスクの高い施設の特定も困難な状況にある。このままでは不適切な維持管理や放置を招く恐れがある。そこで、設置状況や各種リスクを統合したデータを集約・活用し、実態調査の優先順位設定などを的確かつ効率的に行える仕組みを実現したい。
仙台BOSAI-TECHでの取り組み状況
ESRIジャパン株式会社より、「GeoAIとGISを活用した太陽光発電施設の自動検出およびリスク評価」の提案を受け、実証を実施。
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災害廃棄物の発生地点と量の把握【仙台市】

課題
大規模災害時の復旧には廃棄物の速やかな処理が不可欠だが、発生場所や量の把握が困難で、人海戦術による確認は非効率である。特に、住民が任意に排出する「勝手仮置場」の発生は、土地勘のない応援部隊の収集作業を妨げ、さらなるごみを呼ぶ要因となる。そこで、廃棄物の発生エリアや仮置場の位置を早期に特定し、発生量の推計自動化や効率的な収集ルート構築を実現することで、迅速かつ的確な災害対応につなげたい。
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不法投棄やごみ散乱等の防止【仙台市】

課題
仙台市では不法投棄や営業ごみの散乱が常態化し、市負担の処理費や人海戦術による監視が大きな負担となっている。特に繁華街や山間部では、既存カメラの画質不足や関係者の入れ替わりの激しさから、行為者の特定や周知徹底が困難で実効的な対策ができていない。そこで、人的コストを削減しつつ、行為者を正確に特定して不適正排出を未然に防止し、公衆衛生の向上と生活環境の保全を実現したい。
参照リンク:募集テーマ概要資料

仙台市の3D都市モデルの防災分野で利活用【仙台市】

課題
「Project PLATEAU」による3D都市モデルの整備が進み、仙台市でも令和5年にオープンデータ化され、シミュレーションや分析への利活用が可能となった。これまでも様々なユースケース開発に活用されているが、今後は防災関連分野での取り組みをさらに加速させる必要がある。そこで、この詳細な3D都市モデルを最大限に引き出し、仙台市が抱える防災関連課題の解決に向けた具体的な活用を実現したい。
仙台BOSAI-TECHでの取り組み状況
鹿島建設株式会社より、「メタバースによる水害避難体験と有効性の検証」の提案を受け、試作・実証を実施。
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参照リンク:募集テーマ概要資料

参照リンク:2025年度 実証実験・試作開発支援(自治体課題解決型)

上述の自治体課題は、仙台BOSAI-TECHプログラム「2025年度 実証実験・試作開発支援(自治体課題解決型)」にて提示されました。
2025年度 実証実験・試作開発支援(自治体課題解決型)プログラムサイト

企業提案の取り組み課題(実証実験・試作開発支援プログラム)

GeoAIとGISを活用した太陽光発電施設の自動検出およびリスク評価【ESRIジャパン株式会社】

課題・提案概要
太陽光発電施設の目視確認やリスク評価には多大な時間を要し、基準のバラつきも課題である。これを解決するため、GeoAIによる航空写真からの施設自動検出と、位置情報に基づきリスクを自動判定するモデルの構築を提案。約69,000個の施設を一括抽出し、網羅的な把握と客観的な評価を実施。これら情報を集約し、ブラウザ上で一元的に検索・閲覧できるWebアプリを構築することで管理業務の効率化を検証した。

独立蓄積型データ放送(IPDC)による防災情報配信【株式会社NTTデータ東北】

課題・提案概要
自治体防災行政無線は、高コストや被災時の通信停止リスク、音声以外の伝達不足が課題である。これを解決するため、既存の地上デジタル放送インフラを活用した独立蓄積型データ放送(IPDC)による情報配信を検討。実証実験を通じて、屋外拡声や戸別受信機、サイネージ等への確実な配信や多言語対応の有効性を確認した。今後は運用スキームや費用負担等の課題を整理し、耐災害性の高い情報伝達手段の社会実装を提案。

メタバースによる水害避難体験と有効性の検証【鹿島建設株式会社】

課題・提案概要
線状降水帯による浸水被害が深刻化するなか、水害対策の検討が課題となっている。3D都市モデルとメタバースを連携させ、多人数で同時に水害を疑似体験できるデジタル環境の構築を提案。VRやスマホを用いて水位上昇時の歩行困難状況や車いすでの避難ルートを再現し、参加者が危険箇所を自分事として把握できる仕組みを試作開発。水害避難に関するメタバース活用のメリットや車いす利用者視点での有効性を検証。

映像を活用した防災教育コンテンツに関する教育現場での活用検証【株式会社宮城テレビ放送】

課題・提案概要
学校内で実施する防災訓練は画一的なものになりやすいことが課題である。それに対し、児童・生徒が防災知識を体験し、震災状況での居住する地域の特性に応じて、高い防災知識を身につけてもらうことを目指し、防災教材コンテンツを展開していくために、目的と活用方法が伝わるような指導書を制作し、一定数子供たちの集まる場所で、コンテンツを活用した授業を実施して検証。

ガウシアンスプラッティング法を応用した防災デジタルツイン実証【株式会社XMAT】

課題・提案概要
災害時や設備トラブル発生時には、現場の状況を迅速に把握できず、関係者間で「どこが、どの程度、どうなっているか」の認識が揃わないことが、復旧判断の遅延要因となっている。3D空間可視化技術によって”現況をそのまま共有できる情報基盤”を構築し、遠隔から同一空間を参照し議論できるようにすることで、初動対応の迅速化と合意形成の確立を図る。

災害時に利用可能なハイブリッド空気電池システムの開発【AZUL Energy株式会社】

課題・提案概要
災害時の長期電源確保において、既存蓄電池は容量不足や大型化、安全性が課題となっている。そこで、亜鉛空気電池の弱点である「低出力」を補うため、出力を担う「鉛蓄電池」と組み合わせたハイブリッド電源システムを構築し、両者の「いいとこどり」による長寿命かつ高出力なシステムを提案。70kWh級の試験機を製作し、仙台市の野外イベントで照明電源として実用性を検証。

参照リンク:企業からの成果報告書

上述の実証実験や試作開発については、実施背景や狙い、実施内容やその結果まで、事業者が作成した成果報告書をご覧いただけます。
NEWS&REPORT【事例・インタビュー】

参考:【2024年度版】仙台BOSAI-TECHで取り上げられた防災課題

上記ほかにも、2024年度に取り上げられた防災課題や、複数自治体の防災課題をまとめた「共通課題マップ」を掲載しております。ご参照ください。
【2024年度版】仙台BOSAI-TECHで取り上げられた防災課題

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